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【退蔵院・壽聖院 特別公開のお知らせ】
退蔵院方丈襖絵プロジェクト 退蔵院・壽聖院 特別公開
村林由貴が描く禅の世界
日程|2022年12月24日(土)ー2023年1月9日(月・祝)
【2011年に開始した本企画が、11年という歳月を経て、遂に完成。】
このたび、襖絵奉納を記念し、お披露目の機会を設けさせていただくことになりました。
退蔵院では、全76面の襖絵を。壽聖院(通常非公開)では、アトリエとして過ごし描いた
方丈・書院の襖絵を公開いたします。
師走のお忙しい時期ではございますが、絵師・村林由貴が手掛けた渾身の大作です。
1年の振り返りもかねて、お越しいただけたら大変うれしく思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
退蔵院・壽聖院
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退蔵院方丈襖絵プロジェクト 退蔵院・壽聖院 特別公開
村林由貴が描く禅の世界
日程|2022年12月24日(土)ー2023年1月9日(月・祝)
拝観時間|退蔵院・壽聖院|9:00~17:00
※1月7日・8日・9日は、壽聖院は10:00~16:00
拝観料|退蔵院|一般1000円 小人500円
壽聖院|一律600円
※1月7日・8日・9日は、壽聖院は一律800円(「京の冬の旅」特別公開による案内付)
場所|京都 妙心寺 退蔵院・壽聖院
※急な法要により方丈を拝観できない時間帯が生じる場合があります。
最新情報は各院のHPをご覧ください。
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【特別企画|「絵師・村林由貴による襖絵ツアー」】
12月25日(日)、12月28日(水)、1月7日(土)の17:20~19:00
全3回 各回15名(事前予約制)
会場 |妙心寺 退蔵院
参加費|おひとり10,000円(税込・拝観料込・図録付)
内容 |絵師本人による退蔵院方丈襖絵と鳳凰圖のご案内
住み込み1年目に描いた襖絵16面をツアー参加者限定公開
お抹茶とお菓子をご用意
サイン入り図録のお渡し
夜間ライトアップの庭園拝観
※チケット完売いたしました。ありがとうございます。
ご予約方法|https://peatix.com/event/3285142
予約受付開始|11月1日(火)9:00~
【「退蔵院方丈襖絵プロジェクト」完成&特別公開のご案内】
2011年春に始動した「退蔵院方丈襖絵プロジェクト」。
2022年5月8日。約11年の時を経て、
絵師・村林由貴が描く76面の襖絵「五輪之画」が奉納されました。
これを記念し、年末年始に特別公開を行います。
■退蔵院方丈襖絵プロジェクト 退蔵院・壽聖院 特別公開
村林由貴が描く禅の世界
日程|2022年12月24日(土)ー2023年1月9日(月・祝)
《ご注意事項》
※現在、村林の作品は退蔵院方丈に設営されておりません。
※上記の日程が期間限定、初の公開日となります。
※壽聖院は、通常非公開のお寺です。
本特別公開の詳細については、
秋頃にお知らせできるよう準備を進めております。
年末年始の寒い季節ではございますが
凛とした空気の中、ご覧いただける日を楽しみにしています。
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□退蔵院方丈襖絵プロジェクトについて
本プロジェクトは既存の文化財の保全や、職人さんによる技術・素材の継承、
そして若手芸術家の育成と新たな遺産を残すことを目指し、発足されました。
絵師はお寺での住み込み生活や修行経験を重ね、禅の理解を深めつつ、
方丈の襖絵76面による「五輪之画」の構想・制作に挑みました。
年末年始の襖絵公開期間では、
退蔵院の方丈襖絵「五輪之画」と玄関絵「鳳凰図」を。
壽聖院では2013年までに村林が描いた、本堂・書院2部屋の襖絵をご覧いただけます。
どうぞお楽しみに、お待ちくださいますと幸いです。
退蔵院 壽聖院 村林由貴
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やっと、この様にお知らせできる日が来て嬉しいです。
長かったような、でもそこには様々な時間が含まれて、
気がつけば11年というような気がしています。
2022年5月7日は方丈5部屋の襖絵に、描き上げた証である印章を押してゆきました。
夜8時。静まりかえった方丈に時折家鳴りだけが響く中、最後の押印を終えてー。
内陣に向かい、手を合わせました。
今は振り返る間もなく、公開に向けての準備を皆さんと一緒に進めています。
感謝や祈り、経験や想いは絵とともに伝えられますように。
その日が迎えられるのを楽しみにしています。
村林由貴
投稿者:絵師 村林由貴
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令和3年1月27日
退蔵院の庫裏玄関に村林由貴筆の「鳳凰圖」(ほうおうず)が奉納されました。
(※通常非公開の庫裡玄関のため、一般の方へのお披露目はまだ行っておりません。)
玄関とは元々、『玄々たる関門』という意味を持つ。
この場所は、昔は庫裡でしたが、
今は玄関としての役割を果たしている処。
「そのような象徴的な場所に、ひとつのシンボルとなるような絵を入れて、禅寺の『関門』としての雰囲気が宿るなか、皆さまをお迎えしたい。」
松山大耕副住職のそうした思いから、
現在制作中の方丈襖絵との繋がりも加味して、私にご依頼いただきました。
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「鳳凰」は、
退蔵院の開基である波多野越前守の家紋としてゆかりがあり
永平寺の檀越でもある波多野氏の功績をたたえるとともに、
退蔵院の繁栄を願ったものとして。
また、鳳凰は天下泰平の世に降り立つ存在であることから
そのような世であることを祈念して。
本画題を受け取りました。
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退蔵院のこれまでの歴史、現在、そして未来においても
人々を見守り、天下泰平の世を願う存在としての「鳳凰」を想い描いています。
ともに生きる、強い意志も込めて。
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方丈の襖絵がすべて完成した暁には、
この鳳凰圖のある玄関から、襖絵と合わせてご覧いただける日が来ることを楽しみにしています。
引き続き、退蔵院方丈襖絵プロジェクト共々、よろしくお願いいたします。
◾️「鳳凰圖」村林由貴筆 / 約170×180cm / 雲肌麻紙に水墨
雑誌「文藝春秋 2020年6月号」(2020年5月9発行)掲載
【掲載のお知らせ】
投稿:絵師 村林由貴
5月9日発売の『文藝春秋 2020年6月号』における「令和の開拓者たち」の連載にて、ノンフィクションライターの近藤雄生さんが絵師・村林由貴について寄稿くださいました。
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近藤さんは、2011年に「退蔵院方丈襖絵プロジェクト」が始まってまだ間もない頃からずっと、取材を続けてくださっています。
今回の記事では、本プロジェクトの意義をはじめ、私が絵師に選ばれてから9年間、禅や絵とどう向き合い表現しようと挑んできたのかが綴られています。
襖絵制作の過程では、何度も悩み、お寺から離れた時期もありました。
けれど壁にぶつかるといつも、真正面から、時には厳しくも激励してくださる師の方々、見守ってくださる退蔵院の皆さま、多くの方に支えられ “もう一歩先へ” 進みたいと思えました。
そうした人との繋がりやお寺での経験を通じて変化する姿が、近藤さんの文章から鮮明に蘇り、伝わってきます。
この4月で本プロジェクトが始まって10年目を迎え、本番の襖絵に向かう今。
私自身にとっても励みとなり、筆を握っています。
もし機会がありましたら、読んでいただけたら嬉しいです。
冒頭の写真は、2012年から取材してくださっている、写真家の吉田亮人さんが撮影。
引き続き、プロジェクト共々よろしくお願いいたします。
この度、退蔵院方丈襖絵プロジェクトが 平成30年度 文化庁長官表彰のひとつに選ばれ、
3月18日に表彰いただきました。
「襖絵を制作する過程を通じて、若手芸術家の育成と伝統技術の継承を合わせて行う取り組みは、
現代社会における文化支援の在り方を提示している」と高く評価いただいたことによります。
私は絵師として携わり、
退蔵院の皆さまをはじめ職人さんや関係者の方々の想いを感じてきて、
団体での本表彰をとても嬉しく思います。
発案者の松山大耕副住職がどれだけ強い想いをもって立ち上がったのか。
お寺さんの寛大さや、プロジェクトの持つ意義。
職人さんたちの姿。集まった皆さんの願い。大切なつながり-。
あらためて感じます。
4月には、プロジェクトが始まって9度目の春を迎えます。
長きに渡るプロジェクトとなる中、
私を信じ絵師を任せてくださる退蔵院の皆さま、
ご支援ご協力いただいています職人さんや関係者の皆さま、
見守ってくださる皆さまにこの場を借りて心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございます。
本表彰をいっそうの励みに進めて参ります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
絵師:村林由貴
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